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災害時非常電源についての考察

先日も「防災パンフレット」についてご紹介しましたが、災害時非常電源対策について少しだけまとめて考察します。

大規模災害時の病院では、入院患者さんや怪我のために来院する患者さんの安全確保に精力を尽くすため、電源を求めて来院する方に対応する十分な余裕のないことが想定されます。またそれほどの大規模災害時には、病院まで辿り着くこと自体がとても困難な方が多くなるでしょう。このような事情から、大規模災害時に電源を求めて病院に頼るのは難しいと考えられます。

では、どのように電源を確保する事が有効でしょうか?よく言われる事ですが、大切なのは「自助」と「共助」で、日頃からの準備が求められます。人工呼吸器などの予備バッテリーの準備はもちろんですが、バッテリーを充電するための非常電源も各自確保が必要になります。

家庭における災害時非常電源として最も有効なものは、現状ではおそらく自動車ではないでしょうか。電気自動車(EV)プラグインハイブリッド車(PHV)では、そのままの仕様(一部の自動車ではオプション)で高出力100v交流電源を取り出せるものもあります。V2Hシステムを自宅に装備すれば、日常家電製品までを使えるほどの電力供給も可能になるようです。

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また普通のエンジン車から高出力(350-700w)電源を取り出す装置(15-20万円)も販売されていて、メンテナンス不要なので有効に使えそうです。よく見るシガーライターから100v交流を作り出す安価なインバーターは、出力電力量の小さいものが多く、出力波形が正弦波ではないものは医療機器に悪影響の可能性があるので注意が必要です。

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燃料発電機(ガソリン、ガスボンベ、プロパンガス等)は比較的容易に入手できますが、メンテナンスや使い方・燃料備蓄に注意が必要なため、使い慣れない方がいざという時に問題なく使えるか分かりません。普段からキャンプなどで利用したり、地元自治会などで使い慣れた方に頼んで、保管・利用できる場合には有効に使える道具になるでしょう。

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ソーラー発電&蓄電池を日常生活から利用するのもよいアイデアですが、設備投資に相応の資金が必要になる点と、曇天が続くと十分な発電量が得られない可能性がある点には注意が必要です。行政からの補助金や、各種事業に協力して設備投資の軽減を図ることもできそうなので、手段として検討できます。

地域には、業務で発電機を使う企業もたくさんあります。そのような企業に依頼して、非常時に電源を供給してもらえるようにつながっておく事はとても有効です。(上述した地元自治会の場合も同様ですが)発電機を借りるのではなく、医療機器の予備バッテリー等を充電するための電源を貸してもらう「軒先充電」と言う発想です。そのためにも「災害時要援護者登録制度」を利用して、地域自治体単位で要援護者を把握してもらい、防災訓練等も含めた地域の災害対策活動に参加して行く事も大切になるでしょう。